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Author:sk
法律を勉強中。たまに詩を書いたりもする(筆名「広田修」)。哲学が好き。
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Albatros BLOG
日々の雑記。現代詩の話や哲学の話。文学や音楽、美術、芸術一般の話。ただただ書き捨てていくだけ。
今読んでる本
・ゾラ「居酒屋」。きわめて写実的で映画的な作品。映像が目に浮かぶような細密な描写が展開され、日本文学にあるような湿った内面描写が余りない。私は三島由紀夫のような綿密な心理描写も好きだが、このような乾いてストイックな外面描写も好きだ。

・瀬尾育生「戦争詩論」。理論に裏付けられた明晰で発見的な歴史認識が連射され、読者を興奮させる。私はここに評論のひとつの理想を見た。私も歴史や社会理論を学ばねばならぬ。そして、創造的であらねばならぬ。

・小田部胤久「西洋美学史」。哲学史というと私は退屈なものだというイメージを持っていたが、本書はそのような既成概念を打ち破る好著だ。まず、原典からの引用をふんだんにすることで、美学の思考のダイナミズムに読者を引き込む。そして、ひとつのテーマについて一人の哲学者の説だけではなく他の哲学者の説も付け加えることで立体的な理解ができる。

・野村良雄「音楽美学」。小著であるせいか、はしょってある部分が多い。思うに、はしょって表層的にしか書かないのならばはじめから書かないほうが良い。また、どこか説明に明晰さが欠け、本当に体系的な理解をして書いているのかと疑問をもってしまう。

・黒田亘「経験と言語」。経験と言語について、現代の言語哲学の成果をとりいれて詳細に論じている。議論が高度であるため、私ごときでは充分理解できない部分もある。だが、ここにある難解さは、思考の高度性による難解さであり、ごまかしや著者の理解不全による難解さではない。

・イアン・ハッキング「言語はなぜ哲学の問題になるのか」。言語哲学をホッブスからデイヴィッドソンに至るまでの長い歴史のスパンで論じる。明晰な叙述には好感が持て、そこで何が問題になっているか、著者はどう解釈しているかが克明にわかる。

・長尾龍一「法哲学入門」。法律学や哲学を知らない人には格好の入門書であろうが、私のように両方知っている人間には、易しすぎる。だが、文学テキストのなかに法哲学の問題を読み取るという姿勢はとても面白く、文学と法というものが切り離せないものであることが改めて分かった。

・高山佳奈子「故意と違法性の意識」。前回の「危険犯の研究」に続き、またもや刑法の専門書。刑法の論文の書き方というものが大体分かってきた。法律学というものは、きわめて体系的かつ明晰でごまかしのない叙述をする。判例・学説の検討から自説の展開へという流れ。

・アルベール=マリ・シュミット「象徴主義」。文学的な文学評論。印象批評であるが不思議と説得的である。小林秀雄に読ませてやりたい。象徴主義の面々がいかに理想を追求して、つまり作品それ自体に価値を求めるというよりは作品より上位のところに理想を設定して作品を書いていたかが分かる。私のように創作に高次の目的を見出せない人間にはとても参考になる。

・馬場靖雄「ルーマンの社会理論」。かなり哲学的だが、けっこうトリヴィアルな議論が多い気がする。だが、社会学を思考するにあたってここまで哲学的な思考方法が使われているとは思っていなかったので、驚いた。読んでいて釈然としない部分が結構ある。ルーマンの原典に当たらないとだめなのかもしれない。
この記事に対するコメント

常に何冊か併読されますか?
【2009/07/21 10:01】 URL | Isamu・S #QMyiA0lo [ 編集]


そうですね、併読しますね。
同じ本ばかり読んでいると飽きてしまうので。
【2009/07/21 16:08】 URL | sk #szJJAa9. [ 編集]


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